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約束

約束

ねえ、七夕ってしってる?
もちろん、知ってるさ。
じゃあどんな日?
一年に一度、織姫と彦星が会う日だろ?
そうだね。
僕たちも会えるかなあ?
会えるさ、いつだって。
どうしてそう言えるの?
だって、遠く離れた星たちが会えるんだぜ?
うん。
地球にいる俺たちが会えないはずはないだろう?
じゃあ、毎年七夕の日に会ってくれる?
いいぜ、約束だ。
ありがとう。

久しぶり! 元気だったか?
うん、元気だったよ。
どうだ? 向こうの暮らしは。
なんか退屈。
なんにもしてないのか?
だって、なんにもすることがないんだ。
どうして?
だって、食べる必要もないし、寝る必要もないし。
ふうん。
勉強する必要もなくなったしね。
まあ、そうだな。
ぼくは、いつまであそこにいないといけないんだろう……
あそこって?
天国でもなく、地獄でもないところ。
つらいのか?
……うん……
でも、天国に行ったら、もう会えなくなるんだろう?
うん。
だったら、そこにいろよ。
また、会ってくれるの?
約束だろ? 七夕の日に会うって。
そうだね……
もう、会いたくないのか?
そうじゃないけど、眠いんだ、すごく。
眠い?
眠くて、眠くて、目が……開かない……
おい! 待てよ!
ごめんね、せっかく会えたのに……
行くな! もう会えなくなるぞ!
……ごめん……ね……

今年も約束の場所に来てみる。
今夜も雨だ。
雨が降ると、織姫と彦星は会うことができないという。
最後に別れた日から、毎年七夕に雨が降る。
雨が降るから、俺はあいつに会えないのだろうか?
それともあいつが天国に行ってしまったから会えないのだろうか?

降りだした雨に濡れながら、一人約束の場所に立つ。
最初に約束した七夕の日に、空港へと向かう彼の車が事故を起こした。
家族は助かり、彼だけが帰らぬ人となった。
父親の転勤でニューヨークに向かう途中の事故だった。
二度と会うことはできないとあきらめながらこの場所に来た。
五年前、彼はやってきた。
しかしその翌年、彼は俺の前から消えてしまった。
それから三年間、ずっとこの日は雨だった。

雨の日には会えない。
七夕の言い伝えのせいで会えないのか?
夜までに雨が上がって、星が煌めいたら会えるかもしれない。
淡い期待をいだきつつ、その場でじっと待つ。
やがて願いが通じたのか、雨は上がり星の瞬く夜となった。
会えるかもしれない。
胸が高鳴る。
もし、来なければ今年で最後にしよう。
そう思いながら待ち続けた。

来てくれたんだ。
声がした方を振り返る。
にこやかに笑うあいつがいた。
元気だったか?
うん、元気だよ。
俺も元気だ。
そうみたいだね。
今、どうしてる?
相変らずだよ……

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